■乎疑原神社で春祭り25日
▼「学問・文芸の神」住民ら信仰心厚く
市内では各地でさまざまな祭りが行われています。伝統的なものも多く、地区ごとに特色があります。
今月号は、市内トップをきって行われる乎疑原(おぎはら)神社(繁昌町)の春祭りを紹介します。
乎疑原神社は『繁昌の天神さん』と信仰され人々に親しみ敬われています。平安時代の醍醐天皇の時代に延喜式(えんぎしき)の国幣社に指定され、例祭には国家より幣帛(へいはく)が供進された格式高い神社です。
御祭神には、農・工・商すべての産業開発など、世の中の幸福を増進された人間の生活の守護神といわれる、大国主命(おおくにぬしのみこと)、少彦名命(すくなびこなのみこと)、そして学問の神・至誠の神様として広く知られている菅原道真公が祀られています。
神社は、天文年間(1532~55)に火災によって焼失。現在の神殿は江戸時代中期頃、幣殿は明治13年、拝殿は同24年に再建されました。
祭りは、「25日に行う祭り」とそれ以外の「農耕業に関係した祭り」に分かれます。菅原道真が延喜3年(903)に大宰府で死去したのが2月25日であったのでその日を祭日として祀っています。
現在は、人々の生活が経済的に春に潤ったことや、天神信仰が農業神より学問の神に中心が移り、雛の節句や子どもの進学などに関係深い季節が春であったことなどから、3月25日に執り行われるようになりました。
氏子地区は、旧九会村の上宮木・下宮木・下宮木村・繁昌・繁陽・中野・桑原田と旧富合村の豊倉・朝妻・常吉・山枝・玉野・玉丘となります。
神事をはじめ、氏子の少女による浦安の舞や有志による剣舞・扇舞・太鼓の奉納が舞台であり、境内では、子ども樽神輿が小学生男女とその親によって練りの美しさと力強さを示して神賑(かみにぎわい)をします。
また、境内舞台では、氏子中で厄年を迎えた老若男女と、神社役員奉仕による「餅撒き」が行われ、境内は終日賑わいます。
氏子会長の後藤倫明さん(繁昌町)は「歴史ある祭りであり、子どもたちが担ぐ神輿は活気があってすごく盛り上がります。ぜひ見に来てください」と呼びかけています。
子ども樽神輿は、境内で12時から披露されます。
[乎疑原神社祭礼日程]
月首祭…毎月1 日
月次祭…毎月25 日
新年祭…1月1日
学事祭…1月3日
祈年祭…2月25日
例大祭…3月25日
七月大祭…7月25日
新嘗祭…11月23日
治天神祭…12月25日
[子ども樽神輿]
地区名…台数
下宮木村・上宮木…1
下宮木…1
繁昌…2
繁陽…1
豊倉…1
玉丘…1
朝妻…1
玉野…1
常吉…1
山枝…1
10…11