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加西で生み出す未来のビジネス(1)

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兵庫県加西市

今年で3回目となる「加西市ビジネスグランプリ」。参加者は、加西に眠るビジネスの種と自分たちのスキルや新しい発想を掛け合わせ、新たなビジネスモデルづくりに挑戦しています。
過去2回のグランプリ出場者の中から、4名のビジネスストーリーを紹介します。

■加西市ビジネスグランプリとは
2022年より開催。地域活性化に貢献するビジネスプランにより、加西市発の起業や既存企業の新規事業展開を後押しし、若者達や地元企業により、活気ある地域づくりをすることを目指しています。2年間で、起業スクールをのべ40名が受講し、審査を通過した20名がビジネスグランプリでビジネスプランを発表しました。

■Story1 酒×インバウンドで海外へ地域の魅力を届ける
庄司英生さん 株式会社みたて代表取締役(2022年出場最優秀賞)
ミドル富裕層のインバウンドに地域文化のコトとモノを販売。日本酒を切り口にした体験プログラムも手掛ける。

庄司さんが代表を務める(株)みたて(京都市)は、主に欧・米・豪からのインバウンド旅行者向けにツアーの手配サービスを行っています。加西市との縁は、2017年に酒蔵インタビューで、富久錦(株)の稲岡社長から「地元の米を使って加西ならではの酒を醸す」という哲学を聞き、ファンになったことから。さらに、2020年、一次生産者とのマッチングイベントで、上万願寺町の農家、藤本圭一朗さんと出会います。ピシッとしたスーツ姿に、新しさとチャレンジ精神を感じました。新型コロナウイルス感染症が広まり、旅行者の往来がなくなった時、2人の顔が思い浮かび、声を掛け、日本酒を作るまでの体験を販売。オンラインで兵庫・播磨文化の体験を行い、出来たお酒が手元に届くプログラム「朔(さく)」を実現させました。
インバウンド再開に向け次の展開を考えていた時に、グランプリに応募。スクールや参加者との交流で、解像度を高め、出来たのが、地域での体験をデータベース化し海外の旅行会社へ提供するビジネスプランでした。このプランを基に、インバウンド事業は軌道に乗り始めます。2022年11月、イギリスの旅行会社を集め、ロンドンで自社が手掛ける日本の魅力ある地域を紹介するイベント『酒で旅するニッポン』を開催。大好評で今年、2回目を開催しました。6月には、「朔」がフランスの「Kura Master2023クラシック酛(もと)部門」で審査員賞を受賞。今後はツアーを商品化し、加西で地域の魅力を体験してもらいます。

■Story2 会社員から女性を幸せにするセラピストに
篠倉陽子さん 移動式サロンLino(2022年出場)
女性の幸せをお手伝いしたいと会社員から、移動式サロン経営へ。外側と内側両方からメンタルにアプローチし、女性が輝ける施術を行っている

篠倉さんは、2009年にアロマテラピーの資格を取得し、友人とイベントをしていました。売りに出されていた父親の店を改装し、レンタルでサロンやキッチン、スタジオが出来たら面白そうだと考えていたタイミングでグランプリに応募しました。ところが、直後に買い手が見つかり計画は白紙に。何をすればよいのか迷いが生じます。起業スクールで講師から「何をするかより、なぜするかが一番大事」との言葉をもらい、それは「女性の幸せのお手伝いをしたい」ことだったと初心にかえります。女性が美に意識を向けるきっかけは、「きれいじゃないと愛されない」などメンタル面であることが大きいそうです。篠倉さん自身も、ありのままの自分に自信がなく自分を癒すためにカウンセリングを受けた経験があり、小顔とメンタルヒーリングの二本立てのプランに練り直しました。スクールで自分と向き合うことで、やりたいことが定まります。店舗の問題は、移動式なら解決できないかと調べていると、北海道で中古車を改造しサロンをしている方を見つけ、会いに行きます。前例があるなら自分でもできると、サロンに使う車探しや、メンタルをサポートするための勉強にも励みました。そして、7月に移動式サロンをオープンしました。サロンの事を知ってもらうため、イベントに出店したり、足りない技術を学ぶなど奮闘中。女性の幸せのために挑戦をを続けていきます。

       

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